平成28年4月1日、この千葉県流山市のおおたかの森の地に、おおたかの森助産院を開設させていただきました。
千葉県の地形は二等辺三角形の逆の形をしておりますが、その左端に属するのが、流山市になります。万上みりんの町、と言っても、知る人ぞ知るになってしまいました。
私の故郷である流山は田畑や森林も多く、幼少時には土や草木、湧き水に触れて、子どもが遊べるような地域でした。またこの地には、地元民が伝え合う都市伝説ではございますが、『りゅうざん』と流山を音読みで読み替えて、この地の母子医療が発展しないことを比喩することばも、生まれているほどでした。
実際、これらの影響だけではございませんが、流山市を隣接市と比較すると、母子保健に関する制度の遅延や母子に関する医療の過疎の課題発展、気になる地域でもあります。
このように、のんびりとした流山は、平成17年に開線したつくばエクスプレス線に3駅停車駅をもち(秋葉原駅~流山おおたかの森駅、区間快速27分)、都市化が緩やかに進み、平成26年には流山市の転入超過数(転入者から転出者を引いた数)が県内1位、全国10位まで登りつめる地域となりました。
そして、田畑や森林が従来よりも減りつつありますが、流山市は緑も残しつつ、都市化が進み、東の二子玉川という比喩表現がメディアに出現するまでになりました。
このようなシンデレラの階段を登るように発展した流山市ですが、人口増加に対する母子医療や母子保健の充実には、まだまだ課題がつきまといます。
その現状をみつめたうえで、流山市における課題をひとつでも減らすことができるようにと、願って建てたのが、おおたかの森助産院です。助産院の名前として、おおたかの森の地名をいただいたのは、助産院の最寄駅である、つくばエクスプレス線の駅名です。助産院の場所も、つくばエクスプレス線の開通前は森の中でした。実際に、大鷹が飛び交う森だったときいております。
この地の場所や地名をいただいて助産院を開設するということは、流山市や隣接市の母子保健水準の向上や、子育て中の方々の満足度を上昇するための一助になる決意でもあります。
おおたかの森助産院を応援してくださる皆さまに感謝をし、精一杯、院長として、自分の使命をやりとげます。これからがスタートです。
何卒、温かいご支援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
平成28年4月1日
おおたかの森助産院
院長 山本 正子